いろいろな会社に行く中で、現場スタッフと社長の考えの溝にぶち当たることがよくあります。
社長「ブログやFBなどを通して、もっとたくさんの方にうちのお店を知って欲しい。だから、スタッフの皆さん、発信をしよう」
現場スタッフ「発信するって言っても、給料も増えないし、余計な作業が増えるだけ。そんな時間もないし」
こんな現場、よ~く遭遇します。
だって面倒だし、やりたくないし、やっても給料増えないし・・・。
でも、経営者側からしてみれば、SNSなどの活用の効果がスゴイだけに、ぜひともSNSを使った発信をスタッフにやってもらいたいわけですね。
こんなときは、まず現場スタッフに「発信する意味」を明確に分かりやすく伝える必要があります。
「伝えること」「発信すること」で、どうなるのか?
そこを理解してもらうことから始めないといけません。
単なる業務の一つということではなく、別の意味づけをしてあげることが重要になります。
では、その別の意味づけとは、どんなことがあるのか?
3つのポイントに絞って説明します。
●ポイント1
ちょっと、お客さん。うちのお店のことを忘れていませんか?
誰しも経験があると思います。
一回行ってとっても良いお店だなと感じたけれど、
その後、そのお店の存在を忘れていたなんてことが・・・。
人はとにかく忘れやすい生き物です。
どんなに素晴らしいサービスを受けても、そのお店のこと、そのお店の人のことばかりを考えているわけではないので、月日が経ちにしたがってどんどん忘れていってしまうのです。
でも、販売側(現場スタッフ)から見ると、そんな発想にはなりません。
「あれだけ満足してくれたから、次はほっといても来てくれるだろう」
「一回,DMやお礼状を送ったから、うちのお店のことはいつでも考えてくれているはず」
「最近来ないのは、きっと忙しいだけなんだろう」
そんな考えに現場スタッフはなってしまっているんですね。
でも、上述したように多くのお客さんは、「あなたのお店のことを忘れています」。
忘れられたお店は、何かキッカケがない限り、思い出してくれることはないわけです。
では、思い出してもらうため、いつも記憶にとどめてもらうためには、どうしたらいいのでしょうか?
それは、『コンタクト回数(接触頻度)を多くする』しか方法がありません。
でも、毎日毎日、お店から電話がかかってきたり、メールやLINEが来たら、嫌ですよね?
だからこそ、SNSでたまーに来る発信が重要なワケです。
忘れられないためには、自分からお伝えしていくこと、発信していくことが大事です。
そしてそれを続けることがもっと重要です。
なぜなら、あなたが発信した時間、あなたが発信した内容をお客さんが見てくれるかどうかは、タイミングによるからです。
お客さんも暇ではありません。毎日、SNSばかりをやっているわけではありません。
昨日は見れなかったけど、明日はタイミングよく見てくれるかもしれません。
そのタイミングがいつか分からないから、コツコツと継続して発信していくしかないわけです。
●ポイント2
「え~?こんなに高いの?」って思われるの嫌ですよね?
安い高いを判断するのは、お客さんです。
お客さんの価値基準に合致すれば安いし、合致しなければ高い。
ただ、それだけです。
でも、みんな勝手に相手の懐具合を伺って、値決めをしたり判断したりしています。
それは、間違いです。
これだけのことをやってるんだから、これくらいして当たり前。
それくらい気概を持って、仕事や販売には取り組みましょう。
そんな前提があっての話ですが、それでも「え~?高いな・・・」って思われるのは、誰しも嫌だろうと思います。
では、なぜお客さんは高いなって、感じるのでしょうか?
それは、「あなたのサービスの価値、サービスを提供するまでの流れが伝わっていない」ことが原因です。
美容師になるために、エステティシャンになるため、はたまたこの商品が出来るまでに、どれくらい時間がかかり、どれだけお金を投下して、どれだけの人がかかわっていますか?
それを販売する側の本人は知っているから、「このサービス(商品)は、○○○○円です」と言えるわけですが、お客さんはその工程なんかはほとんど知りません。
だから、お客さんは単に商品やサービスだけを見て、高い安いを判断するわけです。
でも、SNSなどを活用して、そのサービスや商品が出来るまでの過程を伝えていれば、どうでしょう?
「こんなに時間がかかって、ここまでしてくれるんなら、これくらいしても当たり前よね」
そうなってくるわけです。
『他の人、他のお店、他社製品は知りませんが、わたしたちのお店ではこんなに努力をしています。
ですから、必然的にこういった値段になります。』
それを伝えることができれば、お客さんは納得して購入してくれます。
また、それを伝えることができるのは、SNSが手っ取り早くスムーズなんです。
毎日、コツコツ発信することでサービスや商品の価値をお客さんに理解してもらいましょう。
●ポイント3
お客さんが「髪を切りたい時期」や「エステに行きたいタイミング」は、絶対に分からない
もし、現場スタッフの方で「お客さんがあなたのお店に来たい時間が正確に分かる」という方がいたら、その方には社長は2倍の給料を払ってください。
それくらい、そのスタッフの存在は、貴重です。
でも実際に、そんな方は、どこのお店にもいません。
だって、人の気分なんて、浮き沈みがあるわけですから。
「昨日はイタリアンな気分だったけど、やっぱりトンカツにしよう(←よくあるわたくしのパターン)」
こんなことは、誰しもあるわけです。
ですから、お客さんの心の変化は、誰も読むことができません。
髪を切りたいタイミングも違えば、食べたいものも違う。
エステに行きたいと思う日もあれば、家でゴロゴロしたい日もあるわけです。
したがって、お客さんの想いをこちらで操ることは、不可能なワケ。
毎日、コンタクトをとっていれば可能かもしれませんが、それは家族や恋人以外では無理です。
だからこそ、こちらのタイミングにはなってしまうけれども、発信を続けて、お客さんのタイミングに合致する機会を待つしかないわけです。
以上、発信をすることの重要性を3つのポイントに絞って解説してきました。
世の中の経営者の皆様、ぜひこのブログを現場スタッフの皆さんに見せて、読ませてみてください。
中学生でも分かるように、分かりやすく書いたつもりです。
このブログを見て、現場スタッフさんが一人でも多く「よ~し、やってみようかな」となってくれることを願います。
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